10月10日(水)霧ヶ峰で保護活動を続けているボランティアの皆さんが、入笠ボランティアの活動を視察にいらっしゃいました。
2018年2月25日に山岳遺産として入笠山と同時に認定された霧ヶ峰地区の「霧ヶ峰パークボランティア」の皆さんです。
自主的に独自の活動を続けている私たちの協会の実態を見学したいとのことです。
全体作業日ではないので、湿原を見ながらの説明になりました。
午前10時、パノラマ駐車場に集合したパークボランティアの皆様は総勢28名。
長野県霧ヶ峰自然保護センターの小松さん、星野さんが同行、賑やかな研修会になりました。
協会からは平賀副会長、広報鈴木が出迎え、湿原まで案内します。
簡単な挨拶の後ゴンドラで山頂駅を目指します。
心配した空模様ですが、時折青空も顔を出し、まあまあの登山日和になりました。
山頂駅で軽く準備体操。
まずはスズラン斜面の上から湿原に入りました。
スズランを筆頭に入笠湿原の花たちの紹介、湿原の現状、ボランティア作業の実態など説明しながら木道を歩きました。
湿原の看板前の草地でボランティア協会の活動について説明しました。
まずは事務局の伊藤さんが歴史的背景を解説。
それまで行われてきた保護活動の苦労、2003年に入笠ボランティア協会が発足したこと、県の保護保全指定地域に指定されたこと、、、などなど。
行政からの押し付けでなく、あくまで個人個人の自然保護への情熱により協会が維持されていることなどお話ししました。
続いて平賀副会長からボランティア協会の運営や作業の実態について説明がありました。
説明の後、参加者からの質疑応答に入りました。
・湿原に人が入っての作業時に踏み込みなどで植物への影響はないのか?
・立派な木道が整備されているが管理はどこがしているのか?
・ボランティア会員から会費を徴収しているが、なぜ?
など疑問がいくつか出されました。
「作業は参加者の経験度合いによって振り分け、経験の浅い参加者は植物に負担のない場所の作業を分担」
「木道は町で維持管理」
「当協会は有志によって維持された自主団体であり、県や自治体の予算で動く団体ではなく、活動資金の大部分は自ら調達している。そのため活動に制限も少なく自主的な運営ができる」
と説明しておきました。
霧ヶ峰で熱心に活動されている皆さんだけに突っ込んだ意見もたくさんいただくことができました。
この日もSBCさんのTV取材がありました。
ますます1月の放映が楽しみです。
活動拠点の山彦荘へも案内しました。
トイレ裏の備品倉庫も見ていただきました。
霧ヶ峰パークボランティアの皆さんです。
私たちの活動を皆さんの活動の参考の一部にしていただけたら幸いです。
この日ボランティア協会に入会の意思を示して頂いた方が5名いました。
霧ヶ峰と入笠山、ご近所さんのお付き合いはさらに深くなって行きそうです。
来年はこちらから霧ヶ峰へお邪魔することも検討課題になりそうです。
霧ヶ峰と入笠山、お互いの保護活動がますます発展することをお祈りいたします。
※研修会終了後、皆さん山頂までの登山も楽しんで行かれました。
コンパクトながら変化に富んだ入笠山の自然を気に入っていただけたと思います。
皆様お疲れ様でした。