8年ぶりの大発生

今年はお盆明けどころか9月に入っても暫らくは猛暑で、地元でも野菜が日焼けしたり取れなかったり雑草が大変だったりと記憶に残る夏でしたが・・・

9月も中旬になると、入笠山にも急に秋が訪れ涼しくなりました。

と同時に、この秋は8年ぶりに彼らが顔を見せました。

ご存じの方もおられると思います。そう、キシャヤスデ(汽車馬陸)です。

初めて名前を聞く方でも、子供の頃に昆虫図鑑や百科事典などで目にされた覚えがあるかも知れません。

「大量発生したヤスデの大群が線路を横切り列車を止めた」という話・・・

あれは1976年の秋に発生したヤスデが八ヶ岳沿いのJR小海線で列車に潰され車輪はスリップ、不幸にも急こう配の区間で一部列車の運休という事態になったことがニュースになり 正式名称のオビババヤスデに「汽車ヤスデ」の名が付けられました。その後も中央線や九州筑豊地域でも同様の事故が起こっています。

あまり嬉しくないことに この種は特に八ヶ岳周辺地域に生息分布が多い様子で、もともと標高800m辺りから生息していましたが近年は(温暖化の影響でしょうか)標高1200m以上でよく見られます。町で見かけるヤスデより少し大きく(体長35mm体幅6mm程度)、やはり刺激を与えるとお返しとばかり刺激臭を分泌します。

地元在住の会員の方も、

「24年前のことは覚えているよ。富士見町に越して来て初めての秋に車で移動していると、タイヤの下で潰れる音が車内まで聞こえてくるんだ。家族は新しい富士見町での生活に恐れをなしてね(笑)」

「夜、寝ていると軒下のゴミ箱から落ち葉や生ゴミを食べる音が聞こえるんだよね。」

「電車を降りて帰り道、通りから自宅へ続く細道に入ると5cmくらいになるほど重なって道を埋めているから普通の靴じゃ歩けないんだ。」

先日の秋の全体作業の前の週の巡回時には、山彦荘の玄関や周辺を顧問の伊藤さん達が朝から掃き掃除をされていました・・・理由は言わずもがな。(なぜか嬉しそうにデジカメで撮られたオゾマシイ写真を見せつけてくれました)

山彦荘~山頂にかけての登山道、多いところは小さな川の流れのようにヤスデが移動していて登山者もビックリ? ドッキリ? ゾッとしながら撮った写真を帰りに立ち寄った山彦荘でいただきました。

みます?

閲覧注意ですよ?

知りませんよ?

先に謝っておきます、アイキャッチ画像のアサギマダラに騙されてこのページを開いた方はゴメンナサイ。

じゃ、どうぞ。

入笠山頂にも

今回の大発生、もうピークは過ぎましたね。この汽車ヤスデは今年交尾して卵を産んだら、また8年後の秋に最後の脱皮を終え地表に出てきます。

それまでの間、沢山の落ち葉や枯れ枝を分解して植生豊かな入笠を守るお手伝いをよろしく♪


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